阿修羅ガール

阿修羅ガール (新潮文庫)

阿修羅ガール (新潮文庫)

煙か土か食い物』→『世界は密室でできている。』→『暗闇の中で子供』と来て『阿修羅ガール』。


読んでいて「ぐえ」と思うことが多々あるものの、なんだか引き込まれてしまう。
一貫して「愛」を描いているようでもあって、そこが個人的には「ぐえ」なのかも知れない。
自分だったら絶対にこうは書かないけれども作中の会話が「上手い」。えげつないなあとも思うけれど。


「愛」と「死(生)」というのは生きている人間にとって大きな問題なので、エンタテインメントとしてもひきつけられてしまうんでしょう。


あちら側とこちら側、という考え方。
アイコは何を得て、何を失ったのか、なんていうのはチープな感想。
でも、人間なんてそんなお高いものではないし、自己満足以上のものなんて得られない。


結局、簡単に死ねるのと同じで、簡単に生まれ変われる。