1973年のピンボール

1973年のピンボール (講談社文庫)

1973年のピンボール (講談社文庫)

2周目。最初は「風の歌」と比べてこっちの方が良いなと思ったけれど、今回は総合的に見て「風の歌」の方が良いように見える。どうもそういうものらしい。


描写的な文章が多いのは、主人公の「僕」がいかに普段から寡黙に世界を見ているかの現われか。会話が沢山ある訳ではなく、エピソードもきれぎれで。「僕」は何かをする訳ではないし、なす術もない。
でも、なぜかこの「僕」に惹かれてしまう。