ライ麦畑でつかまえて

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

 何度も読み返しているけれど、やはり印象に残っているのは冒頭の部分で、ホールデンの感じている現状に対する居心地の悪さや、周囲の人への酷評ぶりに痛快さを覚えてしまう。あとどれくらい、それを「痛快」と感じられるのか、と時々思う。いつまでも覚えていたいと思う。一方で、いつまでもここに居続けるのは危険だということは薄々感付いている。今の自分の位置を確認するために、この本をまた取り出してきて読む。