2010-02-06から1日間の記事一覧

竜馬がゆく

物事が成るには条件がある。必然的な、論理的な、あるいは力で勝ち得たような「正しさ」だけでは成り立たない。「5W1H」というものがあるが、中でも「いつ」、「誰が」という二点が重要であると思う。筆者は「幕末のこの時期に」、「竜馬が」いたから、…

ライ麦畑でつかまえて

何度も読み返しているけれど、やはり印象に残っているのは冒頭の部分で、ホールデンの感じている現状に対する居心地の悪さや、周囲の人への酷評ぶりに痛快さを覚えてしまう。あとどれくらい、それを「痛快」と感じられるのか、と時々思う。いつまでも覚えて…

十角館の殺人

ミステリィにおいて「衝撃的な結末」には様々な解釈があり得る。意外な犯人、意外なトリック、意外な動機等がすぐに思いつくところであるが、綾辻作品の衝撃というのは「だまし方」の見事さにある。「まさかそんな……!」という衝撃である。そこへ至る物語の…