ライ麦畑でつかまえて

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

 何度も読み返しているけれど、やはり印象に残っているのは冒頭の部分で、ホールデンの感じている現状に対する居心地の悪さや、周囲の人への酷評ぶりに痛快さを覚えてしまう。あとどれくらい、それを「痛快」と感じられるのか、と時々思う。いつまでも覚えていたいと思う。一方で、いつまでもここに居続けるのは危険だということは薄々感付いている。今の自分の位置を確認するために、この本をまた取り出してきて読む。

十角館の殺人

十角館の殺人 (講談社文庫)

 ミステリィにおいて「衝撃的な結末」には様々な解釈があり得る。意外な犯人、意外なトリック、意外な動機等がすぐに思いつくところであるが、綾辻作品の衝撃というのは「だまし方」の見事さにある。「まさかそんな……!」という衝撃である。そこへ至る物語の運び方、持って行き方が美しい(特に初期作品において)。一冊だけ他人にミステリィを勧めるならば、迷わずにこの本を選ぶ。それくらい価値のある作品であると思う。

二百文字の読書感想

 とブログタイトルを改めることにした。あまり長々と書いても仕方がないし、短過ぎても意味不明だったりする。200文字というのに根拠はないが、最近流行りのTwitterなんていうのも一度に書けるのは140文字くらいらしいし、400字詰原稿用紙で丁度半分だし、まあ、適量であるように思われる。


 本を読み終わってもすぐには感想が出て来ないことがある。「面白かった」とか、「なんかよく分からんかった」とかは割りとすぐに思うけれども、それと感想とはまた違う気がする。その本について何か言いたいことが出来たときや、言いたかったんだけどこれまで言ったことがなかった本について、ときどき思い出したように書いてみようと思っている。


 ブログに貼ってある本のリンクはAmazonに飛ぶようですが、アフィリエイトではありません(ブログ著者には一銭も入りません)。文章だけでは寂しいので画像をお借りしているだけです。しかし、少しでもその本に興味を持ってもらえれば幸いです。

たったひとつの冴えたやりかた

最後まで読んだら、良い話じゃないかと思った。

スパイのためのハンドブック

スパイのためのハンドブック (ハヤカワ文庫 NF 79)

スパイのためのハンドブック (ハヤカワ文庫 NF 79)

スパイになるつもりはないが、ためにはなったように思う。

異邦の騎士

異邦の騎士 (講談社文庫)

異邦の騎士 (講談社文庫)

御手洗潔ってこんな性格だったかな? やはり文章で何か仕掛けて来る。

誰も知らない世界と日本のまちがい

誰も知らない 世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義

誰も知らない 世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義

世の初めに隠されていること、というのはとても興味深い。